料理教室「シェフクリエイト」開業までの経緯

30 歳のド素人からプロの料理の世界へ

少し私の経験をお話させてください。私は料理人になる前は家具メーカーに務める普通のサラリーマンで、自分には本当に好きで一生を掛ける価値のある仕事が他にあるんじゃないかと、ずっと考えていた20代でした。

ある日、とんでもない出来事をきっかけに会社を辞める事を決断するのですが、当時食べ歩きが趣味だった事から「自分だったら絶対良い飲食店 が作れるのではないか?」と思い始め、30歳の時に意を決して全くド素人の状態でプロの料理の世界に飛び込みました。

しかし、そこで直面したのが、教育システムとしてはあまりに未熟な飲食店の世界であり、教えてもらってもいないのにいきなりやらされて、失敗すると怒られる。「仕方ねえなぁ」と教えてもらっても「大体これくらい」や「やっていれば分かる」といった感覚的な教え方が中心で、戸惑う場面に何度も遭遇しました。

なんとか数年かかりフランス料理を一通り習得した頃には、専門学校新卒や中途採用の後輩達に対して教育係を進んで行うようになっていました。自分がとても戸惑った感覚的な表現を極力排除して教えるようにし、各作業の科学的根拠を伝えるようにしたところ、通常なら数ケ月かかる技術習得が数日でできるようになるなど、成果に手応えを感じていました。

次第にお店を自分でやるよりも、人に技術を教える方が何倍も楽しいと感じるようになり、2014年に個人事業として料理教室を開業しました。

プロの料理知識を一般向けに教える料理教室「シェフクリエイト」を 9 年間経営

教室のコンセプトは「10 年かかるプロの料理の知識を 4 カ月で学ぶ」こと。修業先で伝えていた科学的根拠を元にした料理知識を体系化してプログラムにし、「プロとしても通用する正しい知識」を伝えてきました。

これにより、料理を仕事にしたい、料理を多くの人に振る舞いたいと思う人が集まり、いつの間にか卒業生は300名を超えるようになっていました。その中には、飲食店の店舗責任者、キッチンカー、ケータリング、出張シェフ、料理教室講師など、料理のプロとして活躍する人も多数現れました。

しかし逆に気がかりだったのは、多くの方が最初にイメージする「飲食店」を開業できた人は、ごくわずかだったのです。みんななぜ開業出来ないのか。その原因は、実は薄々気付いていました。そして、これをどうにかサポートできないかと、ずうーーっっっと考えていました。。。